正直に言うと、私が初めてファクタリングの審査に申し込んだ時、一度落ちてるんです。
創業して間もない頃、資金繰りに本当に困って「これで助かる!」と藁にもすがる思いやったのに…。
あの時の絶望感は今でも忘れられません。
原因は、単純な準備不足と知識不足でした。
あなたには、私と同じ失敗をしてほしくない。
この記事では、私が8年間、5社以上のファクタリング会社と取引してきた経験から学んだ、審査に通るための具体的なコツと、必要書類を準備する上でのポイントを、包み隠さずお伝えします。
この記事を読めば、あなたの会社の未来を守るための、確かな一歩を踏み出せるはずです。
目次
なぜ審査に落ちてしまうんか? 私が経験した3つの失敗談
まずは私の恥ずかしい失敗談から正直にお話しします。
きっと「あるある」と感じてもらえることもあるはずです。
審査で何が大事なのか、私の失敗から学んでいってください。
失敗談1:売掛先の信用力を甘く見ていた
最初の失敗はこれでした。
「取引先はそこそこ大きい会社やから大丈夫やろ」と安易に考えていたんです。
でも、その会社の業績が少し傾きかけていることを、ファクタリング会社は見抜いていました。
ファクタリングは、銀行融資と違って、あなたの会社の業績よりも「売掛先が期日通りに支払ってくれるか」を何よりも重視します。
当時の私はその基本を全く理解していませんでした。
売掛先が大手企業や官公庁であればあるほど、審査には通りやすくなるんです。
失敗談2:「とりあえず」で出した書類が不備だらけやった
初めての申し込みで、とにかく焦っていました。
「はよ現金化せな!」という気持ちばかりが先走って、請求書の日付が間違っていたり、通帳のコピーが不鮮明やったり…。
今思えば、本当に恥ずかしい話です。
ファクタリング会社からすれば、「この会社、管理体制がずさんやな」と思われても仕方ありません。
書類の不備は、そのまま会社の信頼度の低さに繋がってしまうんです。
急いでいる時ほど、丁寧な書類準備が大事やと痛感しました。
失敗談3:担当者との電話でしどろもろろに…
書類審査と並行して、担当者の方から電話でいくつか質問がありました。
「今回の売掛金は、どのような経緯の取引ですか?」
「事業の今後の見通しはどうですか?」
準備不足だった私は、これらの質問にうまく答えられず、しどろもろになってしまいました。
すると、電話口の相手のトーンが少し変わったのを覚えています。
「何か隠してるんちゃうか?」と不信感を与えてしまったんですね。
意外と、経営者の人柄や誠実さも見られているんやな、と後から気づきました。
ファクタリング会社が絶対に見ている!審査通過の3大ポイント
私の失敗談からも分かるように、審査には明確なポイントがあります。
付き合いの長いファクタリング会社の担当者さんから聞いた話も踏まえて、特に重要な3つのポイントに絞って解説します。
ポイント1:売掛先の「信用力」が9割
これはもう、絶対です。
審査の9割は、売掛先の信用力で決まると言っても過言ではありません。
- 評価が高い売掛先:国や地方公共団体、上場企業など
- 評価が少し下がる売掛先:中小企業、取引実績の浅い企業
- 審査が厳しくなる売掛先:個人事業主、設立間もない企業
あなたの会社が赤字決算でも、税金を滞納していても、売掛先がしっかりしていれば審査に通る可能性は十分にあります。
それくらい、売掛先の信用力は重要なんです。
ポイント2:売掛金が「本物」であることの証明
次に大事なのが、その売掛金が架空のものではなく、実際の商取引に基づいた「本物の債権」であることを証明することです。
そのために、以下のような書類で客観的な証拠を示します。
- 請求書
- 発注書や契約書
- 納品書
- 過去の入金履歴が分かる通帳のコピー
これらの書類の整合性が取れていることが非常に重要です。
「この取引は間違いなく存在しますよ」ということを、書類を通じてきっちり伝える必要があります。
ポイント3:あなたの会社の「誠実さ」
最後は、少し意外に思われるかもしれませんが、経営者であるあなたの「誠実さ」です。
私の失敗談3でもお話しした通り、担当者はあなたの人柄も見ています。
書類をきれいに準備する。
質問には正直に、ハキハキと答える。
当たり前のことですが、これが信頼に繋がります。
ファクタリング会社からすれば、「この社長なら、売掛先から入金があった後、ちゃんとウチに送金してくれるやろな」と思えるかどうかが大事なんです。
最終的には人と人との信頼関係なんやと、私は思います。
【完全公開】私がいつも準備している必要書類リストと準備のコツ
ここでは、私がいつもファクタリングを申し込む時に準備している書類を、実践的なコツを交えて全部お見せします。
必須書類(これがないと始まらへん!)
- 代表者の身分証明書
- 運転免許証やパスポートのコピーです。これは基本ですね。
- 売掛債権の存在を証明する書類
- 請求書、発注書、契約書などです。金額や支払日が明確に分かるようにしておきましょう。
- 通帳のコピー(直近3ヶ月分以上)
- これが意外と大事です。会社の事業がちゃんと動いていることの証明になります。
- コツ:売掛先からの過去の入金履歴が分かるページも、必ず一緒に提出してください。「この取引先とは、これまでも継続的に取引がありますよ」というアピールになります。
あれば信頼度アップの書類
- 決算書・確定申告書(直近2〜3期分)
- 「赤字決算やから出したくない…」と思う気持ち、よく分かります。でも、正直に出すことが大事です。隠すと余計に怪しまれます。誠実な姿勢を見せましょう。
- 会社の登記簿謄本
- 法務局で取得できます。会社の存在を公的に証明するものです。
書類準備のワンポイントアドバイス
私の経験上、書類はデータで準備しておくのが一番スムーズです。
スキャナで読み取ってPDF化し、「〇〇株式会社様_請求書_2025年8月分」のように、ファイル名を分かりやすく整理しておきましょう。
いざという時にすぐ出せるように、普段から整理しておくことが、結果的に資金繰り改善の第一歩になります。
審査通過率をグッと上げる!申し込み前の3つの準備
書類を出す前にできる、ちょっとした準備で審査通過率は大きく変わります。
準備1:複数のファクタリング会社に相談する
いきなり1社に絞って申し込むのは、あまりおすすめしません。
私も最初はそうして失敗しました。
まずは2〜3社に相見積もりを取るつもりで相談してみてください。
手数料や入金スピードを比較できるだけでなく、担当者の対応の良し悪しも分かります。
悪質な業者を避け、あなたの会社に本当に合ったパートナーを見つけるために、この一手間は絶対に惜しまないでください。
準備2:自社の状況を正直に話す準備をしておく
担当者から必ず聞かれる質問があります。
「なぜ、今回資金が必要になったのですか?」
この時、正直に、そして前向きに話せるように準備しておきましょう。
例えば、「急な大型受注で材料の仕入れ資金が一時的に必要になった」というように、ネガティブな理由ではなく、事業が前進するためのポジティブな理由として説明できると、印象がぐっと良くなります。
準備3:売掛先との取引実績をまとめておく
どの売掛金で申し込むか、戦略的に考えることも大切です。
特に審査に通りやすいのは、取引期間が長く、毎月安定して入金がある売掛先です。
そういった優良な取引先との実績をリストにしてまとめておくと、ファクタリング会社へのアピール材料になります。
よくある質問(FAQ)
Q: 赤字決算や税金滞納があっても審査に通りますか?
A: 正直に言うと、状況によります。でも、諦めるのは早いです。ファクタリングは銀行融資と違って、売掛先の信用力が一番大事。 私の知り合いの会社も、税金を滞納していましたが、売掛先がしっかりしていたので審査に通りました。まずは正直にファクタリング会社に相談してみることが大切やで。
Q: 個人事業主でも利用できますか?
A: はい、できますで。最近は個人事業主やフリーランスに強いファクタリング会社も増えています。ただ、法人に比べて審査が少し厳しくなる傾向はあるかもしれません。売掛先が法人であることや、継続的な取引実績を示すことがポイントになります。
Q: 審査にはどれくらい時間がかかりますか?
A: 私の経験では、早いところだと申し込んだその日のうちに入金まで終わります。オンライン完結型のところは特にスピーディーですね。ただ、書類に不備があったり、初回利用だったりすると2〜3日かかることもあります。急いでいる時ほど、事前の書類準備が肝心です。
Q: 必要な書類が少ない会社は審査が甘いって本当ですか?
A: 一概には言えませんが、その傾向はあると思います。ただ、その分手数料が少し高めに設定されていることもあるので注意が必要です。手数料の安さだけで選ぶと、後で後悔することもあるんで、サービス内容全体をしっかり見て判断してください。
Q: 3社間ファクタリングの方が審査に通りやすいですか?
A: 一般的には、売掛先の承諾を得る3社間の方が、ファクタリング会社のリスクが低いので審査に通りやすく、手数料も安くなることが多いです。 ただ、私の失敗談でもあるように、取引先に資金繰りの状況を知られてしまうリスクがあります。その点を理解した上で慎重に選ぶ必要がありますね。
まとめ
ファクタリングの審査に通るコツは、特別な裏技があるわけやないんです。
- 信用できる売掛先の、本物の売掛金であること
- それを、誠実な姿勢で、きっちりした書類で証明する
結局は、これに尽きるんやないかと私は思います。
あの時、資金繰りに悩み、夜も眠れなかった私を救ってくれたのがファクタリングでした。
あなたも今、同じように一人で悩んでいるかもしれません。
でも、大丈夫です。
この記事で紹介したポイントを一つひとつ実践すれば、きっと道は開けます。
あなたの会社と、大切な従業員、そして家族を守るために、諦めずに挑戦してみてください。
応援しています。